特集コラム

Column 7 西荻窪のイベント・芸術

西荻窪のイベント・芸術
2012/08/06

明田川オカリーナ&アート記念館

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ジャズライブハウスから聞こえるオカリーナの音色「明田川オカリーナ&アート記念館」を訪ねて

西荻窪駅を北口に下りて数分、「アケタの店」という看板に導かれた先には、古びたビルの地下へと続く階段がある。

初めての人はこの階段を下りていくのにちょっと戸惑いを感じるかもしれないが、ここは創業38年という、ジャズファンの間ではつとに知られた老舗ライブハウスなのだ。

ジャンルもブルース、ロックなど幅広く、これまでに坂田明、浅川マキ、三上寛など、各界で活躍する人々が多数出演している。

さらにこの看板、よく見ると、「OCARINA」と書かれているのにお気づきだろうか?

実はこの店のオーナーでジャズピアニストの明田川荘之さんの父・孝さんは、日本に80年以上も前にオカリーナを導入し、楽器として研究、開発した第一人者なのだ。

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その孝さんゆかりの品々を集めた「明田川オカリーナ&アート記念館」が7月21日22日の両日、同店で開催された。

この記念館には、孝さんの彫刻作品、詩や挿絵などが掲載された書籍、自作のオカリーナ、編纂した楽譜、オカリーナ制作現場の写真など、孝さんの多才さが偲ばれる数々の品が所狭しと展示されていた。 

明田川孝さんは1909年、新潟県生まれ。医者の家系で自分も医師になるということで東京に出るが、少年時代に出会ったオカリーナの音と美しさにのめりこみ、結局医学部には進まず、芸大の彫刻科に進学する。

親から勘当されながらもオカリーナへの思いはとどまるところを知らず、音楽を独習。それまで10穴だったオカリーナを12穴にして音のピッチを確定し、複雑な音も出しやすいように開発している。

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人々に引き継がれるオカリーナへの思い

「アケタオカリーナ」として世界中に愛用者を持つこの楽器は、1958年に孝さんが亡き後、それまで夫を支え続けた妻のカヅさんが継いだ。

「お金はなかったけれど、楽しかった」というのが夫人の振り返りのことばとか。まさに夫唱婦随の楽器だったようだ。現在は物心ついた時からオカリーナを吹いていたという息子の荘之さんが事業を継いでいる。

展覧会の当日、つめかけたファンの前で、荘之さんは父の故郷の民謡やジャズをオカリーナで演奏。

どんなジャンルの音楽にも相性のいいオカリーナに、とても穏やかだったという孝さんの人となりが重なり、何とも心地よい雰囲気が漂っていた。

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現在、この店でも定期的にオカリーナのライブが開催されるほか、指導教室も開かれており、若い人から高齢者まで幅広い年齢層のファンが通っている。

オカリーナに興味のある人はもちろん、一つの道を極めた才人の生きざまに触れる機会としても実に学ぶところの多いこの展示だが、今後、定期化されていくとのこと。ぜひ足を運んでみることをお勧めする。

■ 明田川オカリーナ&アート記念館」公式サイト
http://www016.upp.so-net.ne.jp/aketagawamuseum/ 

■ アケタの店
住所:杉並区西荻北3-21-13吉野ビルB101
TEL:03-3395-9507

 

 

文・取材 / 吉マムかよ
ノーブルウェブ

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